刑務所の目的といったら、どんなことを思い浮かべるでしょうか。
悪いことをした報いとして、受刑者に厳しい罰を与えるための場所。一般にはそんなイメージが多いと思います。
確かに、何百年も昔には、そんなイメージの通りだった時代がありました。
しかし、21世紀の現在、そんなイメージのままでいたら、それは相当な誤解です。
現在では、世界的に、刑務所の目的は受刑者の社会復帰であると考えられていて、日本でも、法は明確にそのことを定めています。
受刑者の資質や環境に応じて、受刑者の自覚を促しながら、受刑者の社会生活適応能力を育成するための施設が、刑務所なのです。
ここ数年、刑務所は少しずつ改革されています。2006年、100年ぶりに、刑務所についての法律が新しくなりました。新しい法律に従って、以前週に1、2回だった運動が、健康のために原則毎日になるなど、改革が進んでいます。他方で、昔とあまり変わらないような不条理な現実もあります。
このサイトでは、そんな刑務所について、特に受刑者の生活の部分と、本当は皆が知らなければならない刑務所の問題点を、簡単にまとめようと思います。
そして、このサイトでは、元受刑者の皆様からのメールを敢えて公開させて頂いております。これはひとえに、受刑者の社会復帰のため、受刑者の更正という重大な責務を担う方々により良い行刑を実現していただくため、そしてまた、より良い明日の共生社会の実現のためのものと、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。