笠松刑務所
元受刑者の方より



岐阜県笠松刑務所にお勤めに行かれ、平成19年に出所された方より情報提供頂きました。笠松の雰囲気が伝わる内容です。貴重な情報のご提供、感謝致します。

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私は○○〜平成19年迄、岐阜県笠松刑務所にて服役してました現在26歳の女です。

私の笠松での刑務作業は主に紙工場(紙袋作り)でした。笠松刑務所には1〜5工場迄あり1工場は累犯工場で裁縫が主です。2・4工場は初犯が多く電化製品の配線を扱ってます。3工場は紙袋と子守帯を、5工場は笠松刑務所が自慢している七宝焼を作ってる工場ですが、それは、ほんの一部で他は『バリ取り』と言って誰にでも出来る簡単な、悪く言えば何も出来ない者が行く工場です。

笠松での職業訓練には『美容師』『介護師二級』『危険物取扱責任者二級』『ハウスクリーニング』があります。いずれも公費で資格が取れます。
監獄改正法で変わった事は今迄は私物の保管量が制限されていたのが無くなり、累進級が無くなった事、拘禁者以外の誰とでも面会や手紙が出来る、などです。
それから仮釈ですが、今は大体が無事故で身元引受人が、しっかりしていて刑期の五分の二とか言われてます。

これから先、初めて服役するかもしれない方へ参考にしてもらいたいのは、
1、工場担当には逆らわない事と気に入られる様にする
*逆らうと嫌われ目の敵にされるが気に入られると普通なら注意になる事でも見逃してくれるから
2、どんなに良い人でも他の受刑者の悪口は言ってはダメ
*刑務所で良い人そうな人こそ、くせ者だから…
3、不正行為を見付ける事があっても先生にチンコロ(告げ口)はダメ
*必ずチンコロした事がバレて誰にも相手にされなくなるし下手すると逆恨みされ、殴られたりするから
4、作業は遅くなっても丁寧にする
*信頼されるし、等工が上がるのも早くなるから…

最後に……
私は覚せい剤で○○年の刑で服役しました。私は初犯でしたから、刑務所への不安は計りしれませんでした。案の定、刑務所と言う所は、いろんな意味で凄い世界でした。

刑務官の『ひいき』は凄い。同じ失敗をしたとしても、気に入ってる受刑者には優しくフォロー、気に入らない受刑者には、自分のストレスを発散するかの如く怒鳴り付ける。それに上司にはペコペコするくせ部下には偉そうにする。1番ヒドイのは気が弱い受刑者には言いたい放題、侮辱する。逆にすぐにキレてしまうような人へはゴマスリばかりする。中には物凄い情の厚い刑務官もいますが、それはほんの数人です。



刑務所生活