福井刑務所
元受刑者の方より



福井刑務所にお勤めに行かれた方より。厳しい刑務所生活の中で、この方は比較的良い処遇を受けられたようです。社会復帰・更生のために、大変良いことだと思います。貴重な情報のご提供、感謝致します。

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私は平成18年の○月○日確定日で3年半の持ち込みでした。この○月○日に仮釈放で出所しました。

東京拘置所からの移送だったのですが、通常関東管区の初犯刑務所は、静岡、黒羽、長野、今は喜連川と有りますが東京拘置所は人数も多く全国の刑務所に時期にもよりますが移送されます。

私の行った福井は中部管区の施設で当時は過剰収容で600人ほど収容されていました。現在は400人程度だと思います。これは喜連川と播磨にこの一年でかなりの人数を移送したためです。しかもどちらかと言えば成績の良くないものや問題のある受刑者を移送していました。よって現在、福井はとても過ごしやすいと思います。

工場は一工場から七工場まであります。自営は洗濯、炊場、内掃、営繕、拘置、考査と有ります。私は最初五工場の雑役で配役されました。福井は職業訓練が盛んでその工場です。全国の施設から受刑者が職訓を受けに来ています。溶接科、電気科、造園科、配管科、ホームヘルパー科、内装リフォーム科が有りました。科によって資格についても違いますが、危険物甲はどれも取得出来ます。これは各受刑者の情報ですが、一番人気は黒羽の大型重機科が良いらしいです。昔で言う一級待遇です。あとはハードルが高いですが山口の美祢は良いようです。後は函館の船舶等でしょうか…資格的には理容が良いとは思いますが二年なんでキツいかもしれません。ひどい科になりますと、一年間の八割は自習で実習がほとんど無いものもあります。刑期が長く時間がある方は職業訓練を受けると日がたつのが早く感じると思います。また他所の職訓を受けたりするのも良いと思います。成績次第では指導補助として二年は残れると思います。

全般的に福井は全国の中でも緩い施設だと思います。私は偶然にも監獄法の時と受刑者処遇法の両方を経験させてもらいました。差し入れや面会、手紙の発信、毎月の購入等はかなり優遇されてきているはずです。また、開放寮に入寮出来れば条件つきで電話も出来るようになっています。処遇に関してはやはり施設の長により大分違うとの事です。政府が環境問題に力をいれたばかりに入浴はかけ湯四ハイでシャワー20秒しか使えなくなっていました。福井はもともとは井戸なので水道代は下水道のみなんですが、各刑務所で競争しているみたいです。

それから私は洗濯工場に移り雑役をさせてもらっていました。かなり忙しく楽しく務めさせて頂きました!職員も殆どが良い田舎のおじさんばかりです(笑)あと仮釈放については、刑期が八年までの施設ですが、個人個人で違います。おおくても11ヶ月、私は二刑持ちで8ヶ月…貰った方だと思います。やはり、被害者がいる事件は殆どが貰えないと思った方が良いと思います。ピンク犯罪や強盗などがそうです。

行事についてですが、毎月第二、四水曜日が教育免業日と言って工場への出役は無く、居室にて過ごします。罪名によって教育があり、薬物、酒、被害者感情などの授業があります。また、読書感想文を書いたり、三省録と言って反省文を書いたり、自分史を作成したり、希望者に通信教育があったりします。また、毎月ラジオ放送を一回していて、受刑者からのリクエストなども受けたりなかなかの評判でした。慰問は演歌歌手、楽器奏者、和太鼓等々かなり充実していたと思います。運動会、ソフトボール大会、卓球大会、囲碁将棋大会、昔は盆踊り等も有りました。教育講座も宗教や普通学科、コーラス、フルート、詩吟、短歌、書道、絵画、簿記、珠算などありました。演奏会や文化祭での発表会もありました。また、二類集会発表会月一回、二、三類も月一回、400円程の菓子を購入して映画などを鑑賞出来ます。細かく言えばもっと沢山有るのですが…探せば食事のメニューなどもとってあったと思うので機会が有れば書き込みします。

少し長くなり判りやすくないと思いますが参考にしてください。待っていらっしゃる皆様が一番大変だと思います。受刑者は幸せなものです。どうかご自愛を!



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